人生どん底男の後悔日誌

32歳で人生転落、様々な人々の力を借りて償いの人生を生きていく男の日記です。

後悔日誌⑱「義父さんとの思い出」「突き刺さる言葉」「目標と新生活」

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後悔日誌の更新となります。

 

今回は(R2.4.28)~3日分となります。

 

※良く質問のメールを頂くのですが

この後悔日誌は「創作」「投稿小説」ではありません。

全て実際に起きていた事象。

ノンフィクションです。

 

その日の出来事を纏めていた日記です。

 

※書いていた日記を基に誤字脱字を修正した読みやすい文章にしています。

※進展や特記出来るものが無い内容の日記の日は割愛しています。

※各日記のタイトルは整理しやすいように、それらしいものを付けています。

 

※そのため説明文的になりがちで、敬語ではありません。

ご容赦ください。

 

 

(R2.4/28)「義父さんとの思い出」

辛い。

義母さんを思い出し、俯く自分に・・・

記憶はさらなる追い打ちをかけてきた。

 

AM3:00位

「バウバウバウ!!」

再びけたたましい犬の鳴き声で目を覚ます。

 

部屋の中を見渡しても何もいない。

それでも鳴き声だけは響いた。

 

昨日の犬だったのだろうか?

 

声の聞こえる方向

階段にまで探しに行くも何もいない。

 

ここまで大きな声なのに誰も起きなかったところを見ると

やはり自分にしか聞こえない幻聴か・・・

 

諦めてベッドに戻ると

向きの関係で気付かなかったが・・・

 

枕の後ろ、ブラインドの前に皿があった・・・

皿の上にはUFOの様な形のパン?カステラが盛り付けてあった。

 

寝る前には絶対に無かった!

いや・・・有ったのであればとっくに盗まれているだろう!

 

この施設には似合わない様な

お洒落な楕円形の木製のお皿に乗ってだ!(パスタ皿か?)

 

ならこれも幻覚?

もうここまで来ると何でもあり。

 

もう自分は取り返しのつかない状況にまで来ているのだろう。

 

半ば諦めの気持ちを持ちつつ皿を持ち上げた。

触れてしまった・・・

 

触れるなら食べられのではないか?

何よりお腹も常に減っているし・・・

 

「もうどうにでもなれ」

 

そんな考えから、とりあえずそのパン?を食べてみる事にした。

 

便利な狂った頭だよ。

触感、味、食感までしっかりと分かる。

 

感触は柔らかく・・・

表面はツルツル。

 

舌触りはボソボソ、喉が渇く感じ

中身はぎっしり詰まっている感じ

味はとにかく甘い

 

深夜にあるはずのない何かを食べていると・・・

フラッシュバックがまた起きた。

 

大きなテレビに二つのソファーがあるリビング?

その床にマットや毛布を重ねて作った簡易的なベッドがあり

 

その上には紺色のジャージ

黄色のキャラ物のトランクスをはいた男性がうつぶせになっていた。

 

自分はその男性の背中を揉んでいる。

この背中を、そしてこの感覚を知っている。

 

両腕の付け根の部分を親指で押す自分

相手がどんな反応をするかも知っている。

 

反応は予想通り。

 

半分笑顔、半分苦痛

そういった複雑な表情で・・・

 

「本当にそこは効くなぁ!」

「力なんか入れ取らんだろ??」

 

そう言いながら首を捻り

こちらを振り返る男性。

 

義父さんだ。

 

ごめんなさい。

声も顔も、ハッキリと思いだしてしまいました。

 

歳はとっているものの

肉のついたしっかりとした体つき。

 

少し色黒で見ただけで優しさが分かる表情。

 

自分はこの人にマッサージをするのが大好きだった。

 

いつもいつも・・・

マッサージをしながら・・・

 

「いつもありがとう。」

「身体だけは大切に。」

「長生きをしてね。」

「でも何かあったら自分が面倒を一生見るからね。」

 

そんな気持ちでいた。

いたんだ・・・

 

場面が一瞬で変わり

アパートかマンションの玄関だろうか?

 

義父さんは

「有難う!最高だった!」

「働き過ぎはいかんよ、身体に気を付けてな!」

 

そう言って出て行った。

 

「ありがとうはこっちだよ。」

「あなたの息子にしてもらえて幸せです。」

 

その場の自分は・・・

そう心から思っていた。

 

くそ!!

戻りたくなかった!!!!!

 

でも・・・戻されてしまった。

 

パンだって消えていた!

そこにはもう何もない!

 

頼むよ、もう一度あの場に戻してくれ!

 

何か義父さんと関わりがある食べ物だったのか!?

何も分からん!

 

あの義父さんへの気持ちに

一切の嘘と偽りはなかった!!

 

あの温かい気持ちを持ったまま

平然と義父さんを騙した!?

 

後ろめたさも無く

偽り、騙し、家族でいられたのか!?

 

自分はそれをやった!?

やってのけたのか!?

 

無理だろ!!?

どうかしてるだろ!?

 

義父さんはもう自分の顔など見たくないだろう。

 

義父さん、こんな言葉は聞きたくないでしょうが

今でも愛しています。

 

どうして?どうして?どうして?

あなたとあなたの家族を苦しめた?

 

悲しませた?

傷つけた?

 

どうしてそんなことができた?

何もわからない自分が憎い。

 

本当に死ねば良かった。

今となってはそれすら許されない。

 

義父さん・・・

あなたは最高の父親でした。

 

ずっとずっと

あなたの息子でいたかった。

 

ごめんなさい。

 

フラッシュバックが尾を引き沈む日中。

追い打ちをかける様に今日は仕事が無かった。

 

とにかく辛さだけしか感じない。

 

そんな中

社長に呼び出された。

 

「5/7に再びお母さん達が来るらしいよ。」

 

頭を何か鈍器で殴られた気分になった。

 

「話し合いの理由は聞いてないよ。」

「きっと縁切りにくるんじゃないかな?」

 

当然と言えば当然だが・・・

気持ちは更に落ちる。

 

そして止めの一言。

 

「本当に何も思い出せないの?思いだそうとしてる?」

「まぁ君は認知症と同じ様な感じだし・・・」

「良い思いでしか頭に残っていないのかな?」

 

つらかった。

とにかくこの言葉はつらかった。

 

都合の良い事だけを思い出してしまいごめんなさい。

しかし・・・本当にみんなを欺き騙したのか・・・

 

卑怯者と言われるだろう

逃げと思われるだろう

 

分かっている・・・

 

でも・・・

信じられない。

 

そもそも・・・自分の性格なら

こんな風に一度は死を選ぶ前に

 

誰かに相談や打ち明けていたのではないか?

謝っていたのではないか?

 

いや・・・この考えは逃げだ・・・

 

罪を犯し

そして死に逃げた。

 

それが真実だ。

 

母が来るまであと9日。

まるで死刑を待つ気分だ。

 

せめて少しでも・・・

何か自分がしたことを思い出せれば良いが・・・

 

(R2.4/29)「突き刺さる言葉」

今日から世間はゴールデンウィークらしい。

 

そんなことはどうでもいい

明日で4月が終わってしまう。

 

自分が世間から消えてしまって・・・

約一ヵ月と半月経つのだ。

 

子供達は元気だろうか・・・

大変なこの時期を頑張ってくれている●●(妻)には感謝の言葉も無い。

 

そして、今日も何も思い出すことは出来なかった。

 

思いだせ!!

母親が来るまでもう8日しかないんだ!

 

せめて少しでも・・・

自分がしてしまった事を思い出す事が

今できる唯一の反省と誠意だろう!?

 

良い思い出は引き出せるんだ!

悪いことだって引き出せるはずだろう!

 

なのに・・・何もでてこない・・・

 

今日、また社長に呼び出された。

 

「5/7は弁護士さんも来るらしいよ。」

 

体中が冷たくなった。

 

「まぁどちらにせよさ。」

「宙ぶらりんな君と、皆関係を切りたいんだよ。」

 

そう言われた。

 

分かっているさ・・・

でもしばらくは何もできなくなるほどショックだった。

 

やっぱりさ

死んじゃえば良かったな。

 

でも許されない。

生きて償いをしなくちゃいけない。

 

優しい言葉なんて決して望んでいない。

ただ・・・出来れば・・・

 

何も言わないで黙っていて欲しかった。

 

夜はどうせ眠れないだろう。

最近はうつらうつらするだけで熟睡なんて出来ていない。

 

考える時間だけは沢山あるが・・・

日中で集中できる時間は限られている。

 

・TVへのくだらない野次

・「誰が次に死ぬ」予想

・ギャンブル討論

・噛み合わない会話

・約15分に一回は聞かされる水洗トイレの音

 

どれも聞いているだけで精神を削られる。

 

どうせ・・・今日も眠れないだろう。

ならば、朝まで何かを思い出す時間に充てよう。

 

辛い。

 

(R2.4/30)「目標と新生活」

4月最終日。

5月にめくられたカレンダーを見て・・

 

「自分がいかに無駄な時間を過ごしてしまったか」

 

それを痛感し

改めて気持ちが焦る。

 

昨夜は21:00の消灯から

今朝の6:00の起床まで、思考が止まらなかった。

 

保護された時から今日までの情報を整理し直し

現在思い出す事の出来た事

4/14の面談で知らされた自身のしてきた事と向き合い

 

必死に思いだそうとした。

 

しかし結果は何も出てこず。

 

「逃げたい!」「忘れたい!」

そう思っているのであればまだしも・・・

 

「思い出したい!」「向き合いたい!」

そう思っているのに思い出せないのは何故だ!!

 

つくずく自分の都合のよさに腹が立つ。

 

●●(妻)愛してるよ。

 

本気で信じられない・・・

 

残りの人生、自分の身体が動かなくなるまで

一生休みなし、娯楽無し、家事育児が自分の仕事でもいい。

 

ただ・・・君が傍にいて欲しい。

 

君から奪ってしまった時間は返せない・・・

だが・・・お金や生活なら・・・

 

何倍にも・・・何十倍にもして返す・・・

 

あーーーーーーーーくそ!!!

沈んでいてどうするんだ!!

 

それで何か変わるのか?

 

愛しているならこそ・・・

止まっていちゃ駄目だろう!!!!!

 

これからの自分の時間は全て・・・

妻と子供達の為に!

 

一度は投げ捨てようとした命だ

もう一回死ぬ気でやれるだろう!?

 

今は身動きも取れず、何もできない。

だが!!必ず巻き返さないと!

 

きっと誰もが・・・

肉親さえも無理だというだろう。

 

人を騙し、傷つけてきたやつが何を?

そう思われるだろう。

 

それでも胸に蘇る気持ち。

そして君との記憶は。

 

良いも悪いも全てが自分にとってかけがえの無い物だ。

 

何故自分に・・・

君に対してそんなことができたかは分からない!

 

それでも!

今でも世界で一番愛している!

 

許されるまで・・・

償って償って償って

 

馬鹿みたいな話だが

 

再び一緒になれるまで

365日毎日でも謝ってプロポーズをしたい!

 

いや!したいじゃない!

それを実行することを目標に頑張らなければ!

 

そうだ、悪い話ばかりではないんだ。

今日は一つ良いニュースもあった。

 

明日5/1より

この施設の臨時職員として働くことになった。

 

とりあえずは次回の母親達との面談までは見習いで。

 

ありえない話ではあるが

当日母親が連れ帰ってくれればそのまま退所。

 

そうで無ければ、帰れる目途が立つまでは

住み込みで調理場の正社員として働くことになるそうだ。

 

それに伴い居住する場所も明日から変わる。

 

現在は倉庫として使われている

施設の地下をとりあえず寮として使うことになった。

 

5/7以降もここに滞在することになって

正式な寮の生活環境が整備できたら引っ越しとなるらしい。

 

倉庫とはいえ、言わば個室。

環境は大きく改善するだろう。

 

板長が・・・

「マジで?あそこで少しの間住む事になったのか!?」

「いや・・・期限付きとはいえ気の毒に・・・」

 

そう言っていたのが気になるが・・・

 

基本的に歩いていける範囲であれば

入居者扱いでは無いため、外出も自由の様だ。

 

説明を受けた際に社長からは

「良かったね、待望の自由だよ。」

 

そう言われた。

違うんだよな・・・

 

確かに一人で考え事が出来る環境は欲しかった。

ただ、別に自由な生活が欲しかったわけではない。

 

休みなんか無くても良い。

外出も出来なくて良い。

娯楽も何も無くて良い。

 

今はただ日中働けて

静かに夜考え事が出来れば良い。

 

とは口には出さなかった。

 

明日からは新生活が始まる。

焦る気持ちと不安は尽きないが頑張ろう。

 

※以上が今回更新分の日記となります。

 

次回の更新は2日後を予定しています。

どうか読んでやってください。